高機能チャットAIを使って短編小説を作ってみた

ChatGPTがかなり遊べるので、小説を書けるか試してみた。

3題話の作成を指示。

1回目。小説といえるかギリギリのライン。

ただ、「銃を突きつけられても性善説を語る男」という展開は面白くなる気がしたので、そこを起点に掘り下げてみることに。

反論するセリフを足して、2回目。

銃を取り上げられて話を終わらせられてしまう。

面白い小説とはいえないが、このしつこい感じは微妙に滑稽である。さらに「性善説」を掘り下げてみるべく、「なぜお前は性善説をそこまで信じるのか」と尋ねる展開に。

暴力描写で警告が。

双方で主張しあうのは面白くなる予感がする。

このあと展開を変えようとするも、結局どちらかが拳銃を奪って和解する展開ばかり出てくる。無理やり「性善説派の男性が考えを変える描写」をいれてみる。

最初に襲っていた側が、和解を提案する展開に。これはコントっぽくて面白いかも。

だが、このあとのオチはなかなかいいものが出ず、自分で思いついたので、書き足すことに。

ついでに、AI側で描写を増やしてもらう。

個別の描写は、結構うまくて、プロレベルのところもちらほら。

日本語や時系列がおかしいところを修正して、完成したのが以下。


拳銃を持った青年が、街の中を歩いていた。

街は、深夜に近づいており、ほとんどの人が家にいる時間帯だった。
青年は、自分が憎んでいる男に出会い、怒りをぶつけようと、懐に拳銃を忍ばせ、標的を追っていた。

青年はかつて犯した軽微な犯罪をその男によって通報され、職と恋人と友人を一度に失ったのだった。
逆恨みであるのは百も承知だ。だが青年の怒りは猛烈で、抑えることができない状態だった。彼は街を走り抜け、標的の影を追い、憎しみを爆発させようと一心不乱だった。

遂に、青年は人通りのない路地裏で、自分が憎んでいる男と対峙した。
彼は、憎しみを燃やして拳銃を突きつけた――が、意外にも標的の男は平静を保ち、言った。
「落ち着いて、話し合おう。私は、性善説を信じている。人は、善なる心で向き合えば、必ず同じ答えにたどり着けるはずだ」
男は自分が憎んでいる男の言葉に驚き、呆れた。
「この期に及んでまだ、善人気取りか? お前が性善説を信じる理由は何だ?」青年は男に尋ねる。
「私は、人が本来、善であると信じている。人は、愛と平和を信じることで、自分自身を高めることができる」と男は答えた。
青年は反論する。「それは、間違った考えだ。俺は人間が本来、悪であると信じている。そして、人間は、自分が欲しいものを、手段を選ばずに得ることで、自分自身を高めることができる」
「確かに私たちは真逆の考えを持っているようだ」男は焦燥を隠しきれず、早口でまくしたてる。「だからこそ、話し合うべきだ!お互いを理解し合えるよう、真摯に向き合い対話すれば、いつか必ず同じ答えにたどり着――」
「黙れ。問答はここまでだ。どうやら、俺たちの意見が揃うことは永遠にないらしい」青年は拳銃の撃鉄を引く。「お前の考えが間違っていることを、今から俺がこの銃で教えてやる」
青年は怒りに任せて、拳銃の引き金を引こうとする。しかし、撃鉄が落ちるその瞬間、男が青年を押さえつけ、拳銃を取り上げた。

一瞬のうちに、完全に形勢は逆転してしまった。男は青年に、銃を突きつける。

途端、さっきまでの表情を一変させ、懇願するように青年は言う。
「ちょっと待ってください。あなたは、私たちがお互いを理解し合えるように、対話しようと言いましたよね?」
青年はひざまづき、男に哀れみを乞うように手を広げた。
「僕たちは、真摯に向き合って対話すれば、同じ結論にたどり着けるはずだ、そうでしょう?」

「ああ、確かにさっき私は、そう言ったな」と男はうなづく。
「だが、常に実践は理論に勝る。この状況になってみて、性善説の考えが変わったよ。私が平穏な人生を送り続けるためには、時に、手段を選ぶべきではないようだ。そしてそれは、手段が失われる前に決断しなくてはならない」男は奪った拳銃の狙いを、青年の眉間に定める。
「残念だ。最後まで私たちは、同じ結論にたどり着けそうにない――」

青年は何か言い返そうとする。だが、恐怖で喉が引きつって言葉が出ない。
撃鉄が落ちる、まさにその直前。

「動くな!」

狭い路地に、男たちの怒号が響き渡る。ふたりが気づくと、騒ぎを聞きつけた警官たちが二人へ向かって、銃口を向けていた。

そうして青年と男はついに、同じ結論に辿り着いた。

「「おまわりさん、早くこの偽善者を、撃ち殺してください!」」

つくってみた感想

・もともとのAIの特性からか、中庸な展開に持っていこうとするため、対立が起こるように仕向ける必要があった

・個別の文章描写はプロレベルで、勉強になるくらいだった

・反面、時系列や整合性は弱い

・新規性や独創性はあまりないため、オチは自分で考える必要がある

現状だと、業務ではつかえないけど、ブレストのツールとしては使えるかな、くらい。

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